はじめてモノフィンを履いた人は、ほぼ100%おなじことを言います。「えっ、こんなに進むの!?」。両足をそろえて1枚のフィンに差し込んで、ひと蹴り。それだけで、水の中の景色がガラッと変わるんです!普通に泳ぐより、ざっくり1.5倍は速い。これがフィンスイミングの入り口で、そして一番クセになる瞬間でもあります。
この記事では、その「モノフィン」がそもそも何なのか、どんな種類があって、どう選べばいいのかを、AQUA FinDの現場で見てきた目線でぜんぶ書きます。教科書みたいな説明はしません。実際に履いて、選んで、ときどき失敗もしてきた立場から、正直に書いていきます!
モノフィンって、そもそも何?

モノフィンは、左右の足を1枚の大きなフィンについたブーツにいれて泳ぐフィンです。よく「人魚の脚」とか「イルカの尾びれ」にたとえられます。実際、泳いでいる姿はまさにそれ。片足ずつ2枚を履く「ビーフィン」とはまったく別物で、両足が一体になるぶん、身体ぜんぶを使った大きなうねりで水をグッと後ろに送れます。これが、速さの正体です!
そもそもフィンスイミングってどんな競技?という人は、先にフィンスイミングとは?を読んでもらえると、この先がもっと面白くなります。
モノフィンの構造:ブーツと板(ブレード)

構造はシンプルで、大きく2つです。
・ブーツ:足を入れるところ。ここが緩いと、蹴った力が逃げます。だから選手たちはきついサイズで作って、それを履くから、その締め付けで足が痛くなっちゃって長い時間履いていられないのが、フィンスイマーの悩み…地味だけど超重要なパーツ!
・板(ブレード):水を押す板の部分。長さはだいたい50~60cmくらい。ここのしなり方で、フィンの性格がまるっと決まります。だから、フィンを作る時にブーツと同じで重要になってくるのが、板の種類と硬さ️。硬い方が大きな力を出せるけど、ものすごい力が必要になって、逆に柔らかいとラクに泳げる分、パワーは出づらいんです。みんな自分の専門種目や距離によって、この板の部分を作り分けてます。
素材について、ブーツ部分はゴムが基本で、板の部分はFRP(グラスファイバー)かカーボンが使われます。FRPなのかカーボンなのかで、泳いでみた感じも違うので、泳ぎ方に合わせてみんな自分のフィンを作っています。
ちなみにモノフィンの多くは、ウクライナ製️で、ほぼ手作りで仕上げているハンドメイド製品。だからこそ1枚1枚に個性があるし、使い込むほどゴムが少しずつ変性して、弾力も変わっていきます。機械で量産してるものじゃないから、道具というより、相棒に近い感覚なんですよね。
大きく分けて2タイプ:レース用とトレーニング用

モノフィンはざっくり2系統あります。
レース用:先述の通り、硬め・重めの素材のブーツと板で強い反発を生む、スピード特化型。そのぶん、ちゃんと水をとらえて動かすパワーと技術が要ります。
トレーニング用:ブーツも板もゴムでできているものだったり、レース用と同じ素材だけど、形状が異なる軽い作りでできていたり、とにかくやわらかめで、長く履いても疲れにくいタイプ。入門用やフォームづくり、基礎練にもってこいです。
AQUA FinDでも、はじめての人や練習の基礎練で使用する時は、まずやわらかいフィンから入ることが多いです。いきなり硬いレース用を履いても、正直なところ振り回されて終わりますし、足を痛めちゃいます。まずはやわらかいフィンできちんとフィンをコントロールしたり、「全身でキックする感覚」を体にしみ込ませる。それでも十分、速い速度も出るし、レース用フィンの練習になります。
これが結局いちばんの近道なんです!
選び方の肝は「サイズ」と「硬さ」

サイズ:普段の靴サイズで選ぶと、ちょうど良い
すでにフィンをいろいろ履いたことがある人だったら、そのきつさが分かっていると思うので、自分の好みによってぴったりのサイズで作ったらいいと思いますが、初めてのフィンなら、普段の靴のサイズ+0.5〜1.0cmくらいの余裕を目安にすると、無理なく履けてフィット感も悪くないです。
それでも長時間履くのは無理ですけどね…。これくらい余裕があっても、別に脱げてしまうということは絶対にないです。
また、どうしても緩いなと思うのであれば、足の指だったり足の甲だったりのフィン擦れ(靴擦れのフィンバージョン)予防のためにも、足先だけのフィンソックスを利用したらいいと思います。
なので、初めてフィンを作るときにキツキツのサイズでオーダーしてしまって、そもそも履けないという最悪な状況を回避するためにも、最初から「フィンソックスでうまく合わせる」ということを頭に置いておいて、少し余裕のあるサイズにするのがベストです。
ちなみに、小さければ小さいほどいい、みたいな風潮があったりしますが、私たちはそうは思ってないので、要注意です。小さすぎると、まず履くことが苦になってしまうのでつらいです。
また、足の指が丸まりまくるぐらいきついサイズを履いてしまうと、足首周りやふくらはぎに余分な力がかかってしまって、泳ぎも硬くなってしまったり、怪我の原因にもなりかねません。
硬さ:ここがモノフィン選びの本当の肝
正直、サイズと同じく悩むのが硬さ️です。
基本のルールはシンプルで、先ほど言った通り、距離が短いほど硬い板、長いほどやわらかめ。短距離は一瞬で爆発的に進みたいから硬く、長距離は疲れにくさを優先するイメージですね。自転車のギアみたいな感じでイメージしてもらうと、みなさん意識しやすいのではないでしょうか?
ただし硬いフィンは、それを動かしきるパワーとテクニックがないと、ただ重いだけの板になります。だから入門者は、まちがいなくやわらかめからスタート。硬すぎるフィンは体への負担も大きくて、ケガのリスクも上がるので、ここは見栄を張らないのが正解です!
大会を目指すなら「CMAS認証」は必須
国際大会やワールドカップ、CMAS(世界水中連盟)の選手権に出るなら、CMAS認証を受けたモノフィンが必要です。2021年1月1日から、対象の大会では認証フィンの使用が義務になっていて、認証済みのフィンにはブレードにCMASのシールが貼られています。本気で大会を狙うなら、買う前にここは必ずチェックしておきましょう。
泳ぎ方は、競泳のドルフィンキックとは「似て非なるもの」
競泳経験者ほど、最初ここでつまずきます。モノフィンは足だけでパタパタ蹴るものじゃありません。胸からお腹、腰、脚、そしてフィンの先っぽへ。波を順番に伝えていくイメージで、体ぜんぶを使います。フィンが大きいぶん、動きはゆっくり大きく。力任せじゃなくて「水と一体化する」感覚が出てくると、急にラクに進みはじめます。この瞬間がたまらないんですよ!
モノフィン種目には「アプニア」と「サーフィス」がありますが、初めての方はまずは「アプニア」がおすすめ。どちらかというとこのアプニアの方がドルフィンキックに近い泳ぎ方でOKです。逆に、サーフィスは「バサロキック」に近い泳ぎ方というイメージ。また、体重移動の仕方でいうと、平泳にも似ています。ここまで感じられたとしたら、あなたは初心者レベルをとっくに卒業していると堂々と言えちゃいます!
よくある質問

モノフィンとビーフィンの違いは?
モノフィンは両足で1枚、ビーフィンは片足ずつ2枚。両足が連動するモノフィンのほうがスピードは出ます。最初の一本としては、フィンを履いてとりあえずクロールを泳げればOKのビーフィンから入る人も多いです。選手の練習やトレーニングでも、まずはウォーミングアップの時にはビーフィンを使って足慣らしを行います。
初心者は硬さどう選べばいい?
迷ったらやわらかめ。短距離ほど硬く、長距離ほどやわらかめが基本ですが、入門者はまず柔らかいフィンで技術を覚えるのが安全で、上達も早いです。
大会に出るには何が必要?
国内の日本水中スポーツ連盟(JUSF)公認大会であれば、JUSFの認定シールというものがないと出場できません。こちらは、初めてそのモノフィンで大会に出る時に、大会の受付で認定シールの申請を行い、チェックを受けたらその場でフィンに貼ってもらいましょう。
また、国際大会・CMAS大会では2021年からCMAS認証ステッカーの貼ってあるフィンが必須です。板の部分にCMASのマークとQRコードのついた青い認証シールがあるか確認してください。
まとめ:まずは一回、履いてみてほしい
モノフィンは、ブーツと板(ブレード)とゆうシンプルな道具なのに、素材・硬さ・サイズの選び方で泳ぎがガラッと変わる、奥の深い相棒です!
やわらかいフィンで全身のうねりを覚えて、上達に合わせて硬いレース用へ。これが王道ルート。AQUA FinDではフィンの貸し出しもあるので、最初の一本を買う前に、実際に履いて試すこともできます。言葉で1000回読むより、一回履いたほうが早いです、ほんとに!
気になったらフィンスイミングとは?もどうぞ。
参考:フィンスイミングチャンネル(用具ガイド)/Finswimmer Magazine「The Monofin」/CMAS Finswimming





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